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人材採用に関する3つのポイントを解説します

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労働市場を取り巻く様々な状況-新型コロナ感染症の拡大に伴う働き方の変化や労働人口の減少等、人材の流動性が高まり、従来の採用活動や雇用形態にも様々な課題がうまれています。
自社の社風や企業カルチャーにあった人材確保のため、面接方法に工夫されている企業も多いかと思います。
今回は、労働者の意識や価値観も多様化する中、採用活動に関するポイントをまとめました。

人材採用活動に関する基本的な考え方-3つのポイント-

① 応募者の基本的人権を尊重する

日本国憲法は、すべての人に「職業選択の自由」を保障しています。求職者にとって就職は、生活を左右し、労働を通じて社会活動に参加して、自己表現を図る重要なものであるため、企業にも採用基準や採否決定など「採用の自由」は認められていますが、提示する求人条件が不当ではないか、選考時の試験・質問内容は適切か等の配慮が必要です。

② 応募者の適正・能力のみを基準として選考する

職業選択の自由とは、誰でも自由に自分の適正や能力に応じて職業を選ぶことができることであり、そのためには応募者の適正・能力のみを基準として、客観的な判断により合理的な採用選考が行われなければなりません。

③ 応募者に広く門戸を開く

求人条件に合ったすべての人が応募できる原則が確立されていなければなりません。応募者の適性・能力は、表面上だけで判断せずに、潜在的な能力や採用後の教育訓練や指導による可能性も積極的に見出すような配慮が大切です。

面接時には、就職差別につながるおそれのある質問にならないよう、応募者の職務遂行に必要な適性・能力を判定する情報を得るための質問として、その意図を明確にし、ヒアリングすることが重要です。

面接時に注意が必要な質問

① 国籍・本籍・出生地に関する質問

NG「あなたの国籍はどこですか。」→OK「取得されている在留資格は何ですか。」

国籍を質問することにより、特定の国籍の人たちを採用選考から排除しているという印象を持たれる可能性があります。しかし採用する側は、外国人労働者を雇用する時に、就労が認められている在留資格を取得しているかの確認が必要な場合があります。そのような時は、取得している在留資格について質問をするとよいでしょう。
ただし、面接時に在留カードを提示してもらうことは、国籍を確認することになりかねませんので不適切です。

② 家族(家族構成や家族の職業・地位・収入・資産)に関する質問

NG「お子様は何人ですか。」→OK「今後仕事をする上で、弊社に知っておいてもらいたいこと、弊社が配慮すべきことはありませんか。」

本人に責任のない事柄や本人の努力によって解決できない問題を採否決定の基準としているように思われる可能性があります。お客様のご都合や突発的な残業等、自社の営業上の特性を伝え、その上で対応できるかどうかを、ご自身が検討・判断できるように促しましょう。

③ 思想・信条、宗教、尊敬する人物、支持政党等に関する質問

NG「将来、どんな人になりたいと思いますか。」→OK「入社後に目指す役職など、どのようになりたいですか。」

人生観は、思想・身上の自由など、憲法で保障されている個人の自由権に属する事柄で、採用選考とすることは、基本的人権の侵害です。採用する上で、今後のキャリアプランについての考え方を知りたい時は、あいまいな質問ではなく、働く上で大切にしていることを具体的に聞くこと等で、こちらの意図を伝えましょう。

④ 男女雇用機会均等法に抵触する質問

NG「(女性だけに)結婚や出産後も働き続けようと思っていますか。」→OK「(性別に関係なく)弊社としては、できるだけ長くお勤めいただきたいと考えておりますが、〇〇様はどのようにお考えですか。」

性別を理由とした質問は、男女雇用機会均等法の趣旨に違反する採用選考につながります。
採用する側の思いとして、長く勤めてもらえるかを確認する時は、社内制度の案内やロールモデルを伝えて、今後の勤務についてどのように考えているかを質問することは、問題ありません。

まとめ

上記の不適切な質問例のほか、病歴や犯罪歴を質問することも不適切です。ただし業種が運転手などで仕事の内容上、病歴や薬の服用についての確認が必要な場合は応募者に必要な質問事項であることを理解してもらった上で質問します。
一緒に働く仲間を迎えるにあたって、自分の企業の特性、求める社員像を丁寧に伝え、初めのコミュニケーションを上手く図りたいですね。

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