衛生管理者とは、職場の衛生全般の管理をする者であり、50人以上の労働者がいる事業場では法律でその選任が義務づけられています。
しかし、衛生管理者が突然退職し、代わりの有資格者がいない場合、どのように対処すればよいのでしょうか？
今回は、衛生管理者不在の状況に対する対策や法的な規定について解説します。
衛生管理者の重要性と会社の義務
衛生管理者は、労働者の健康と安全を確保するため、事業場の衛生環境の管理や労働災害予防等を行います。
常時50人以上の労働者がいる事業場では、衛生管理者の選任が義務付けられており、違反した場合には是正勧告や50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。
従業員であれば誰でも衛生管理者になれるというわけではなく、衛生管理者に選任されるためには業種に応じた国家資格が必要です。
衛生管理者が退職した場合の対処法
衛生管理者が退職した場合、社内に有資格者がいれば、その人を後任者として選任・届出します。
ただ、有資格者が社内にいない場合はどうすればよいのでしょうか。
対処法としては、以下の方法が考えられます。
- グループ会社内に有資格者がいる場合は、一時的にその有資格者を派遣し、その間に別の従業員に衛生管理者の資格を取得させるという方法が考えられます。
- 衛生管理者の突然の死亡や退職等、やむを得ない事情で衛生管理者を選任できない場合は、管轄の労働局長の許可を受ければ、一時的に衛生管理者の選任が免除されることがあります。
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